日本には、バレンタインチョコレートのお返しを渡す「ホワイトデー」という日があります。
外国の方から見ると、「女性が男性にチョコレートを贈るのも不思議だけど、お返しも必要なの!?」と驚くかもしれませんね。
なぜお返しをする習慣ができたのか、なぜ「ホワイト」なのか、日本人はお返しにどんなものを渡しているのか…。今回は、そんなホワイトデーの謎について解説します!
1. 日本発祥のイベント、3月14日の「ホワイトデー」とは?
3月14日は、日本で「ホワイトデー」と呼ばれています。ホワイトデーは、バレンタインデーにチョコレートをもらった人がお返しをする、日本発祥のイベントです。
★バレンタインについてはこちらの記事をどうぞ!
日本では、バレンタインデーに「義理チョコ[1]」を贈る習慣があり、恋人だけでなく、友人やお世話になっている人など、さまざまな人にチョコレートを贈ります。そのため、ホワイトデーには、チョコレートをくれた人みんなにお返しをするのが一般的です。
また、恋人同士の場合は、バレンタインデーとホワイトデーにそれぞれプレゼントを贈り合って楽しむこともあります。恋人たちにとってバレンタインデーとホワイトデーは、クリスマスや誕生日と同じぐらい重要なイベントなのです。
2. ホワイトデーの由来は?
ホワイトデーの由来にはさまざまな説がありますが、その中の一つが、和菓子店により始まった「マシュマロデー」です。
1977年、ある和菓子店の社長が、雑誌に投稿された「男性からバレンタインデーのお返しがないのは不公平。ハンカチやキャンディー、せめてマシュマロでも…[2]」という声を目にしました。
社長はこの投稿をきっかけに「男性が女性にマシュマロを渡す日を作りたい」と考え、マシュマロを使った新しいお菓子を作ることにしました。
そして百貨店と相談し、閑散期に重なる3月14日を「マシュマロデー」と決めて、1978年からバレンタインデーのお返し用にマシュマロを売り始めたのです。
その後、「もっと幅広いお返しの文化を作りたい」という百貨店の希望があり、マシュマロデーは「ホワイトデー」に名前を変えました。ホワイトは、マシュマロの白が由来です。ここから、ホワイトデーの文化が広がっていったのです。
3. ホワイトデーの予算はどのぐらい?
ホワイトデーに渡すお返しの予算は人によってさまざまですが、一般的にはバレンタインデーにもらったチョコレートと同じぐらいか、少し多めの金額が良いといわれています。
株式会社PLAN-Bによる調査では、「ホワイトデーのお返しの予算」について、以下のような結果が出ています。
本命チョコのお返しにかける金額
500円未満 | 8% |
500~1,000円未満 | 19% |
1,000円~3,000円未満 | 36% |
3,000円~5,000円未満 | 19% |
5,000円以上 | 12% |
お返しはしない | 6% |
義理チョコのお返しにかける金額
500円未満 | 34% |
500~1,000円未満 | 37% |
1,000円~3,000円未満 | 15% |
3,000円以上 | 2% |
お返しはしない | 12% |
本命チョコ[3]のお返しにかける金額は1,000~3,000円未満、義理チョコのお返しでは500~1,000円未満が最も多いようです。このことから、義理チョコと本命チョコではお返しの予算に差を付ける人が多いと考えられます。
・お返しの予算はもらったチョコレートと同じぐらいか、少し多め
・本命チョコには、義理チョコよりもちょっと良いお返しを用意する
予算については、この二つのポイントを押さえておきましょう!
4.【相手別】ホワイトデーにおすすめのお返し
ホワイトデーのお返しには、一体どんなものが喜ばれるのでしょうか?株式会社PLAN-Bの行った調査データを参考に見てみましょう。
本命チョコのお返しに欲しいものTOP5
1位 | お菓子 | 152人 |
2位 | コスメ | 75人 |
3位 | 外食 | 44人 |
4位 | アクセサリー | 26人 |
5位 | 小物 | 25人 |
義理チョコのお返しに欲しいものTOP5
1位 | お菓子 | 292人 |
2位 | コスメ | 17人 |
3位 | 小物 | 16人 |
4位 | その他 | 8人 |
5位 | 外食 | 7人 |
いずれもお菓子が人気ですが、本命チョコのお返しではコスメ・外食・アクセサリーや小物も一定の票を集めている一方、義理チョコのお返しでお菓子以外を希望する人はかなり少なくなっています。
予算同様、お返しの内容も「本命」と「義理」では違うと考えられますね。次に、お返しを渡す際のポイントを、渡す相手別にご紹介しましょう。
本命チョコをくれた「恋人」にお返しするとき
恋人へのお返しは、定番のお菓子以外に、コスメやアクセサリーなど毎日使えるものも喜ばれます。こうした物を贈る際は、できれば事前に相手の好みをリサーチしておくと安心でしょう。
また、お菓子に小さな花束や手書きのメッセージカードを添えて気持ちを伝えたり、おいしいランチやディナーをごちそうする、手料理をふるまうなど楽しい時間を共有したりするのもおすすめです!
義理チョコをくれた「友達・職場の人」にお返しするとき
義理チョコのお返しの定番は、やっぱりお菓子です。
お返しを渡す相手は、もしかしたら複数の人からお返しをもらうかもしれません。そのため、食べ物を贈る際は、なるべく賞味期限が長いもの、持ち帰りやすい個包装のものを選ぶようにしましょう。
また、最近人気を集めているのは、LINEなどのSNSやメールで送れるソーシャルギフトです。ソーシャルギフトでは、ドリンクやフードのギフト券、食べ物やコスメなどを、SNSを使ってプレゼントできます。
「直接渡すのはちょっと恥ずかしい」「なかなかお返しを渡すタイミングがない」という時は、ぜひソーシャルギフトを活用してみましょう!
5. まとめ
日本のバレンタインデー・ホワイトデーは、「感謝の気持ちを伝える」「恋人同士の仲を深める」「年齢や性別、恋人の有無に関係なく楽しめる」イベントです。
バレンタインデーにチョコレートを受け取ったら、ぜひホワイトデーにお返しを渡してみてくださいね!
Q.ホワイトデーの日本文化は?
A.ホワイトデーは、バレンタインデーにチョコレートをもらった人がお返しをする、日本発祥のイベントです。日本では、バレンタインデーに恋人や友人、お世話になっている人など、さまざまな人にチョコレートを贈る習慣があります。チョコレートをもらった人は、ホワイトデーにお返しを渡すのが一般的です。
Q.ホワイトデーの発祥国は?
A.ホワイトデーは、日本発祥の行事です。1977年、和菓子店の社長がある雑誌で「男性からバレンタインデーのお返しがないのは不公平。ハンカチやキャンディー、せめてマシュマロでも…」という投稿を目にし、「男性が女性にマシュマロを渡す日を作りたい」という理由で考案しました。
Q.日本でホワイトデーが始まったのはいつ?
A.さまざまな説がありますが、老舗和菓子店が1978年3月14日に始めた「マシュマロデー」が最初だといわれています。その後、お返しの文化をさらに広げるため、マシュマロの白からとって“ホワイトデー”に名称を変更しました。
参考)
農林水産省「ホワイトデー2021」,https://www.maff.go.jp/j/seisan/tokusan/kansho/kakudai/whiteday.html(閲覧日:2023年2月10日)
国立国会図書館「ホワイトデーの由来について書かれた本はないか。」,『レファレンス協同データベース』,2007年5月6日,https://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000034865(閲覧日:2023年2月10日)
株式会社石村萬盛堂「BIRTH STORY」,https://www.ishimura.co.jp/whiteday/birth.html(閲覧日:2023年2月10日)
株式会社阪急阪神百貨店「ホワイトデーギフトの相場がまるわかり!お返し選びのポイントも紹介」,『阪急阪神百貨店公式通販 HANKYU FOOD』,2022年1月13日 ,https://web.hh-online.jp/hankyu-food/blog/lifestyle/detail/000754.html(閲覧日:2023年2月10日)
株式会社PLAN-B「【3月14日ホワイトデー】意外に女性は期待してない?男女別に聞いた本命と義理のお返し予算」,『カジナビ』,2023年1月6日,https://kaji-navi.plan-b.co.jp/whiteday-2021/(閲覧日:2023年2月20日)
株式会社カカクコム「ホワイトデー特集2023:人気のお返し・プレゼントランキング」,『価格.com』,2023年2月13日、https://kakaku.com/okurimono/seasonalevent/whiteday/(閲覧日:2023年2月20日)
LINE株式会社「LINE GIFT」,https://gift.line.me/about(閲覧日:2023年2月10日)
[1] 知人など、意中の相手以外に贈るチョコレートのこと。チョコとはチョコレートの略称。
[2] 株式会社石村萬盛堂「BIRTH STORY」,https://www.ishimura.co.jp/whiteday/birth.html(閲覧日:2023年2月10日)
[3] 意中の相手に贈るチョコレートのこと。