「お客さまと名刺交換をするとき、名刺の向きを間違えてしまったら、どうしよう?」
「電話を受けるとき、うまく対応できるだろうか?」
4月に新入社員として日本の会社に入社する外国人のみなさんは、このような悩みはありませんか。
みなさんにとって、日本の会社は異文化であり、言葉の壁もあります。仕事で失敗しないか、不安に思っている人も多いでしょう。そこで、入社する前に日本の会社の文化やビジネスマナーについて学んでおけば安心です。
日本人の新入社員と一緒に新人向けの研修を受けることがあるかもしれません。しかし、どのような知識を身に付ければ良いのか、また、日本の会社で働くときにどのような点に注意すればよいのか、前もって知っているとよいでしょう。
この記事では、外国人の新入社員の視点から、日本のビジネスマナーや、日本の会社で働くときに注意したいポイントを解説します。
1. ビジネスマナーとは
ビジネスマナーとは、ビジネスの現場で、仕事を円滑に進めるための礼儀のことです。一般的な「マナー」は、社会や色々な人とよい関係を作るための礼儀のことです。しかし、「ビジネスマナー」はビジネスの場面や仕事をするとき、覚える必要がある礼儀のことです。
たとえば、身だしなみ・言葉遣いなどの基本マナー、電話対応のマナー、お客さまへのマナーなどがあります。
2. なぜビジネスマナーが大切なのでしょうか?
ビジネスでは、上司やほかの部署の先輩、お客さまなど、さまざまな年代やキャリアの相手と接します。仕事をするときは、こうした人たちとうまくコミュニケーションをとらなければなりません。
そのコミュニケーションをうまく進めるのが、ビジネスマナーです。たとえば、きれいな身だしなみにすることや、周りの人に十分に気を付けることです。そうすれば、「この人なら一緒に仕事をしてみたい」「この人に仕事を任せたい」と、相手から信頼を得られます。会社のイメージもよくなり、スムーズにビジネスができるでしょう。
このように、ビジネスにおいて、ビジネスマナーは大切なスキルです。しかし、新入社員は、基本的なビジネスマナーを知らないことが多いです。そのため、企業は研修などでビジネスマナーを教えます。入社前に知っておきたい基本のビジネスマナーについて、次の章で紹介します。
3. 基本のビジネスマナーとは
基本のビジネスマナーには、身だしなみ、言葉遣い、電話対応、名刺交換、ビジネス文書、訪問・来客対応などがあります。
3-1. 身だしなみ
きれいな身だしなみは、一緒に仕事をする相手に、よい印象を与えます。相手は、あなたの仕事に対して努力する姿が誠実だと感じます。また、あなたの会社のイメージもよくなるでしょう。
そのため、おしゃれな服装よりも場面にあった服装を重視し、清潔感があるようにしましょう。
3-2. 言葉遣い
正しい言葉遣いは、周囲の人とよいコミュニケーションをするために必要です。友人との会話で使う表現とは違い、ビジネス上では「改まり語」を使いましょう。
例えば、「今日」の代わりに「本日」と言い、「どんな」の代わりに「どのような」と言います。このように、いつもより礼儀正しい雰囲気を出す言葉です。ビジネスでは日常の言葉の代わりに使います。普段から意識して話せば、だんだんと自然に使えるようになるでしょう。また、相手や場面に応じて正しい敬語を使うようにしましょう。
3-3. 電話対応
顔が見えない電話では、声だけで企業の印象が決まってしまいます。そのため、いつもより明るい声で話しましょう。基本的な対応や、状況に応じた対応も、それぞれ身に付けましょう。
日本語で電話を受けると、緊張してしまいますよね。また、うまく対応できないと思うこともあるでしょう。その場合は、たくさん練習しておくとよいです。
相手から電話を受けた場合、必ずメモを用意してください。聞く項目と順番を事前に書いておくとさらに効果的です。自分から電話をする場合は、伝えたい内容を必ず整理してから、電話をかけましょう。うまく聞き取れない場合は、「申し訳ありませんが、この点で確認させていただきたいのですが」と、丁寧にお願いすれば、相手はきっと理解してくれるでしょう。
また、電話に出るのが遅いと、それだけで印象が悪くなってしまいます。なるべく早く電話に出ましょう。
3-4. 名刺交換
ビジネスで名刺交換は欠かせません。自分を相手に知ってもらうための第一歩です。円滑に名刺交換ができるよう、名刺はすぐ出せるようにしておきましょう。名刺交換の手順や、複数の人で名刺交換をするときの対応も把握しておきましょう。
特に名刺の向きに気を付けましょう。名刺は、相手が読みやすい向きにして渡すようにしましょう。自分が読める向きにするのはNGです。
3-5. ビジネス文書
ビジネス文書とは、仕事で使う業務と関連がある文書のことです。仕事の内容を正確に相手に伝えることが主な目的です。そのため、決まった形の書き方、正確な表現が必要です。ビジネス文書の「形」を理解し、簡潔・正確に情報を伝えるようにしましょう。
3-6. 訪問・来客対応
お客さまを訪問するときや、来客のときは、会社を代表して対応しているという意識を持ちます。挨拶や入室・退出のしかたを知っておきましょう。また、移動するときや飲み会などでの席の順番も覚えておかなければなりません。
4. 入社前にビジネスマナーをベトナム語で学ぼう
多くの日本の会社は、新入社員のために研修を行っています。しかし、外国人の新入社員は日本人と一緒にその研修を受けると、ハードルが高いと感じるでしょう。
そのため、入社の前にある程度、ビジネスマナーの知識を身に付ければ、日本の会社の文化により早くなれることができます。また、会社の上司、先輩、同僚のみなさんやお客さまとも円滑にコミュニケーションがとれます。まずは母国語で、日本のビジネスマナーを学んでみるのはいかがでしょうか。
「Quy tắc ứng xử trong kinh doanh」では、ベトナム語でビジネスマナーを学ぶことができます。入社前にビジネスマナーを母国語で学ぶポイントを紹介します。
ベトナム語で学ぶと、内容がしっかり理解できる
会社に入社してから、日本語で研修を受ける機会があるかもしれません。しかし、前もって母国語で学んでおくと、さらに安心です。日本語で学ぶと、正しく理解できているのか、心配になることもあるでしょう。もし正しく理解できていないと、失敗してしまったり、周りの人に迷惑をかけたりすることがあるかもしれません。そのため、ベトナム語で学習すれば、内容を正確に理解できるでしょう。
充実した内容
この教材では、ビジネスマナーの基本知識や、実際のビジネスの場面でどうすればよいのかを、詳しく説明しています。例えば、電話に出るとき、どんな準備をしておけばよいのか、メモの項目、順番、メモのしかたなどがわかります。新入社員のみなさんの仕事にも、非常に役に立つでしょう。
入社する前の覚悟・気づき
日本の会社の文化は独特で、ベトナムの会社とは違う点が多くあります。異なる文化を理解すれば、自分の世界観や価値観も広がります。また、入社してからもその異文化をどのように受け入れるのか、より客観的に考えられます。そこで、立派な社会人になり、周りの人とよい人間関係を築くことにもつながるでしょう。
5. まとめ
「ビジネスマナー」とは、ビジネスの現場で、仕事を円滑に進めるための礼儀のことです。
仕事をするときは、さまざまな年代やキャリアの人たちと円滑にコミュニケーションをとらなければなりません。もしそれができなければ、信頼関係ができず、業務に支障をきたすことも考えられるからです。さらに、一人の社員のマナーが悪いだけで、あなたの会社の印象も下がってしまいます。このような事態を防ぎ、ビジネスを円滑にするのがビジネスマナーなのです。
基本的なビジネスマナーには、身だしなみ、言葉遣い、電話対応、名刺交換、ビジネス文書、訪問・来客対応などがあります。
入社の前にある程度、ビジネスマナーの知識を身に付けることは非常に大切です。日本の会社の文化に、より早くなれることができます。また、会社の上司、先輩、同僚のみなさんやお客さまとも円滑にコミュニケーションがとれます。
あらかじめ母国語でビジネスマナーについて学んでおくのもよいでしょう。ベトナム語でビジネスマナーを学ぶポイントは次のとおりです。
・ベトナム語で学ぶと、内容がしっかり理解できる
・充実した内容
・入社する前の覚悟・気づき
LIGHTBOATの「Quy tắc ứng xử trong kinh doanh」では、ベトナム語で日本のビジネスマナーを学ぶことができます。入社前に、日本の会社の文化について理解を深めてみるのはいかがでしょうか。
参考)
無料eBook「eラーニング大百科 教育担当がこっそり開くパーフェクトガイド」
https://www.lightworks.co.jp/contactus-list/ebook-download
北條 久美子 『仕事が楽しくなる 働き方の7マナー』, 講談社, 2019年
日本の人事部 ビジネスマナー
https://jinjibu.jp/keyword/detl/1014/
リクルートマネジメントソリューションズ 効果的な新人導入教育を実践するためのヒント
https://www.recruit-ms.co.jp/issue/feature/shinjin/200602/
インソース 2019年度新入社員の傾向
https://www.insource.co.jp/gaiyo/news19042301.html